ロウ付けで使う10の必須道具

ロウ付けとは?

接合する部材(母材)よりも融点の低い合金(ロウ)を溶かして、 母材となる金属の重なったすきまに流し込むことで、一体化させること。

揃えておきたい10のロウ付け道具

耐火レンガ(イソライトC1)

地金用

耐熱温度約1000度の耐火レンガを設置例のように8個配置して、なましやロウ付けがおこなえる作業場所を作ります。

ロウ付け台(セラミックボード)

地金用

耐火レンガの上に敷き、ロウ付け台の上に金属を置いてバーナー作業をしていきます。

ピンセット(セラミック・ステンレス・チタン合金)

地金用

プラチナのロウ付けまでこなせるロウ付け用ピンセット。
耐熱温度1300℃。

地金用

ステンレス製・チタン合金などがある。
100均でも手に入れられるが、ロウ付け作業にも使うので耐熱性が高いものが良い。

第3の手(固定用ピンセット)

地金用

ステンレス製の逆ピンセットが付いていて、金属パーツを固定させながらロウ付け作業がおこなえる。
両手が使えるのでバーナーの扱いに集中でき、ロウ付け作業の効率が上がる。
2つ持っていると便利です。

ハンディーバーナー(大口)

地金用

炎温度約1700℃。
全体に熱を伝えたい場合や大きくて厚みのあるなかなか熱が伝わりづらい金属にはコイツを使う。(金属のなましやロウ付けなど)
GTXやGTなど色々なタイプがあるが、細炎が出るGT-5000を選びます。
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ハンディーバーナー(小口)

地金用
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炎温度約1300℃。
ピンポイントで熱を伝えたい場合や、小さくて細いすぐに熱が伝わるような金属のロウ付けにはコイツを使う。
空気調節により800℃~1300℃に調節可能。微調整ネジ搭載。
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ディクセル(ピックリングコンパウンド)

地金用

コップ1杯(約180cc)の水に対して大さじ4杯ほど入れて、ディクセル水を作ります。
そして、酸化したシルバーの表面をこの水溶液に浸し、酸洗いします。(酸洗いすると地金表面が白くなります。)

昔は酸洗いに希硫酸を使っていたのですが劇薬ということもあり、お子さまなどがいる家庭を作業場として使う方の安全性を考慮に入れて、ここではディクセルを推奨しています。

フラックス

地金用

フラックスは、酸化抑止としてロウ付けする金属に塗るためのものです。

火を当てたシルバーは酸素に触れると、表面に酸化皮膜ができます。
焦げついたように黒くなるのがそれです。
この状態になってしまうとロウが溶けることが出来ず、終いにはロウ自体も黒く酸化してしまいます。

そこで、ロウを溶けやすくするためにフラックスを塗っておくのです。

フラックスには液体やペースト状などの種類があります。
これらを塗って、その水分を利用してロウを地金にくっつけて(置きロウ)、バーナーで熱を加えてロウを溶かしていくのですが、急加熱やバーナーの熱風などで置いたロウが動いたり落ちたりする場合があります。

そうならないために、フラックスは粘度のあるペースト状のものを使い、自然乾燥させてから始めたり、遠くから徐々に火を当てたりして作業を進めていきます。

ロウ材(銀ロウ)

地金用 5分ロウ

ロウ切りばさみ

地金用

ロウ材を切るための金切りばさみ。
100均工具コーナーにあるハサミでも代用できることはできる。

 

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ロウ付け環境を整えよう!

道具が準備できたら、ロウ付けの作業スペースをセッティングしていきます。

step
1
まずは、防炎スプレーでロウ付けで使う机やその周りなどを防炎処理しておこう。

耐火レンガを置く机周りに吹きかけておきます。

step
2
机が乾いたら、耐火レンガを画像のように並べて囲いを作ります。

8個の耐火レンガを上の画像のような配置に置くのですが、この配置にはちゃんと理由があります。
それは右利きの人はバーナーを左手で持って作業をするので、どうしても右側面に炎が集中していってしまいます。
そこで一番右の耐火レンガを立てることで防火壁を作り、側面から炎がはみ出さないよう防いでいるのです。

step
3
囲いの中に、ロウ付け台を敷きます。

step
3
蓋付きのガラスか陶器で出来た容器にディクセル水とお水を入れます。

100均などで手に入る蓋付きのガラスか陶器で出来た容器を2つ用意して、1つにはディクセル水を、もう1つにはお水を入れてください。

ディクセル水の作り方

コップ1杯(約180cc)の水に対して、大さじ4杯ほど入れて作ります。
ディクセル水の取り替えるタイミングは、水の色が青みがかってきたら、換え時です。

step
4
フラックスは、完全密閉できる容器に小分けして入れておく。 

銀ロウも100均で手に入るピローケースなどに、3分・5分・7分・10分と明記して保管しましょう。